Get the FACTの勘違い

勘違いを助長するものである。
Windowsサーバー対Linuxサーバーというくくりでは、Windowsが優勢になると思われる。
理由はADの対外接続性の無さに起因する。
ここがクリアになれば(解決されれば)、一気にLinux優勢にひっくり返る。

1.デザインパターンからくる勘違い
クライアント/ファイルサーバ/ディレクトリサーバ/アプリケーションサーバ/DBサーバ

クライアント
Windows独占。他のOSに入れ替えることは現実的では無い。

ファイルサーバ
Windows独占。Samba(Linux)に入れ替えることは可能であるが、TCO的に微妙。

ディレクトリサーバ。
ActiveDirectory(Windows)対LDAP
ADの対外接続のTCOは多大である。
LDAPと連携したり、BINDと連携したりするのは非常なコストがかかる。
ADを0にするか、ADのみにするのが、TCO的に有利。

アプリケーションサーバ
Windows劣勢。各種ミドルウェアが優勢。
Windowsを無くすことでADを排除できる。
下手にWindows系を入れるとライセンス管理で苦労する。

DBサーバ
Windows劣勢。
下手にWindows系を入れるとライセンス管理で苦労する。

今後について、
基本的にシングルサインオンなどで認証連携のニーズは高いが、
LDAPで実現するのは容易であるのに対して、
ADで実現するのは非常に困難。
メタディレクトリが失敗しているのは、
ADの対外接続性の無さが全てといっても過言でない。
ADを排除できるか否かが今後の焦点になるであろう。

Windowsに足りないもの
エンタープライズレベルの対障害調査機能。
ぶっちゃけコストに見合ってないし、機能不足。

2.管理者コストからくる勘違い
大抵のレポートでは、Windows管理者に比べてLinux(Unix)管理者のコストが高い旨の記載がある。
これの意味する事を誤解させている。
これは、Linux管理者のほうが能力が高いことを意味している。
つまり管理者のキャリアアップとしてWindows管理者→Linux管理者なのだ。
Windows管理者で固めるということは即ち低レベル管理者で固めることを意味し、
それゆえ低コストが実現できるのである。
ぶっちゃけWindows管理者なんて自給800円のアルバイトでもええじゃん。

逆に言うと、例えばログをデイリーで切り出して、圧縮して、テープバックアップし、
1年経過したものはHDDから削除することを自動運転させることを、
パッケージを使わずに実現できる管理者能力を求めるのであるならば、
Windows/Linux管理者のコストに差は無いであろう。

3.結論
システムをWindowsパッケージで構築することは、一定レベルの品質を安価に提供することが可能である。
ただし、ユーザニーズに合わせたカスタマイズは逆にコスト高になるか、カスタマイズ不可にて実現不可能となる。
つまり、真のユーザーニーズを実現したい場合は、できるだけWindowsサーバーを廃止カスタマイズ可能な
システムにて構築することを選択すべきである。
特にADは対外接続のTCOが割に合わないので、できるだけ排除すべきである。