やっぱり違いが分からない

賃金水準と生産性の論議の続き
2007-02-13
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/d/20070214
を見てもやっぱり違いが分からない。
例えば、

山形氏の理論では、職業間の賃金格差の説明が付かないですね
http://rblog-ent.japan.cnet.com/tamon/2007/02/the_cathedral_a_16e1.html

という意見だ。(似たような意見は、引用の坂本多聞さんの他に池田さん本人、一研究者さん、等がしている)
へ? 説明付くじゃん。なんで、説明が付かなくなるの?

もちろん、平均労働生産性で決まるのは、社会のベースラインとなる所得/給与水準だ。それだけですべてが決まるわけじゃない。その次に社会の中での需給水準に基づいて、それぞれの仕事の所得/給与水準が決まってくる。そしてその仕事の中では、生産性に応じて所得水準が決まる。もちろん、これが完全にあてはまらない場合もある。
生産性の話の基礎 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

山形さんだって、平均労働生産性*だけ*で決まるなんて言っていない。
山形さんは、バカにわかるように「ベースライン+需要と供給+生産性」と書いてある。また、他の部分を良く読めば、正確には「ベースライン+需要と供給+生産性」で無いことも分かる。おそらく正確に書くと違うのだろう。ただ単に分かり易くするために、多少不正確に書いているだけだ。

価格は、どんな教科書にも書いてあるように、需要と供給で決まるのだ。その需要を決める要因の一つが所得だが、所得が上がれば価格が自動的に上がるメカニズムがあるわけではない。
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/d/20070214

池田さんは正確に書くから、逆に何を書いているか分からない。
「タイと日本の床屋の価格が10倍違うのは、需要と供給で決まるからです」ではバカは理解できないのだよ。